加速する商品の選び方「エシカル消費」。自社事業で取り入れたいポイント・参考事例を紹介

加速する商品の選び方「エシカル消費」。自社事業で取り入れたいポイント・参考事例を紹介

昨今では、世界規模でSDGs(持続可能な開発目標)への取り組みが求められている背景もあり、「エシカル」な取り組みを行なっている企業が評価される時代となりました。また、ESG投資が拡大していることなども踏まえると、企業の成長戦略・生存戦略を考えるうえで、今後エシカルな取り組みは外せない要素になってくると予測できます。今回は、選ばれるエシカルな企業になるために参考になる先進事例とポイントをご紹介していきます。

目次

1.エシカルとは

エシカル(Ethical)とは、直訳すると倫理的・道徳的という意味です。一般的には「人々や地域、社会、そして地球環境に配慮した買い物や、その他のお金を使う行動全般」がエシカル消費を呼ばれています。簡単に言うと、ヒトや環境に良いお金の使い方をエシカル消費と言います。

エシカル消費の具体的な例としては以下のようなものになります。

  • 地域にお金が入るような仕組みに投票する
  • 周辺地域にできるだけ害を与えないように育てられたオーガニックの食品を買う
  • 労働者に公平な支払いをするフェアトレードの製品を購入する
  • 環境への負荷を考え、自転車や公共交通機関で移動する

エシカル消費という言葉は、1989年にイギリスで創刊された「エシカルコンシューマー(Ethical Consumer)」という専門誌で初めて使われ、ミレニアル世代・Z世代を中心に広がり続けています。IDEAS FOR GOODが行ったミレニアル世代向けの調査では、回答者の76.7%が、社会課題への関心が「ある」と回答しています。

SDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」は持続可能な生産と消費を目的としており、資源や廃棄物、気候変動、人権などの問題が関連するこの目標を達成するためにはエシカル消費という概念が欠かせません。

2.エシカル消費の課題

2020年に日本でおこなわれたエシカル消費に関する意識調査では「エシカル消費(倫理的消費)」の認知度は、2016年度調査時の6.0%から上昇し、12.2%となっています。エシカルに関する言葉を知った経緯の多くは、ネットやSNSという結果が出ています。

一方で、エシカル消費に繋がる商品・サービスの購入の意向がある人は81.2%、購入経験者は35.5%という数字となっており、2016年と比べて若干の上昇にとどまっています。エシカル消費を行わない理由には、2016年度と同様に「価格が高い」「本当にエシカルかどうかわからない」というものが挙げられました。

現在、巷には自然由来配合や根拠のない「エコ」という文言を謳っている広告や商品もあふれています。一見エシカルであるかのようにみせかけて、実態はそうではなく、環境意識の高い消費者に誤解を与えるようなことをグリーンウォッシュと呼び、とにかくSDGsに取り組んでいるように見せかけるだけの取り組みはSDGsウォッシュと呼びます。

「エシカル消費(倫理的消費)」の認知度は上がっているものの、消費者にとってどの商品を選ぶべきなのか、消費者の期待するエシカル度合いにマッチしているのかどうかは消費者にとって見極めるのは難しいです。企業としては、誤解を与えてしまうとブランドの毀損にもつながるため、商品の産地や成分に関する情報、商品開発・コンセプトの背景について情報開示をすることでグリーンウォッシュやSDGsウォッシュに注意することが必要です。

3.エシカル消費を加速させる事例をご紹介

ここまでご紹介してきたエシカル消費について、また問題点や課題を踏まえたうえで、エシカル消費を加速させる事例をご紹介していきます。

3-1.企業のエシカル通信簿


環境や人権、アニマルライツや消費者問題など多様な分野で活動する39の団体で構成されている市民ネットワークが、「エシカル通信簿」を作成しました。このエシカル通信簿は、市民目線で調査、評価されており、「持続可能な開発」「環境」「消費者」「人権・労働」「社会(社会貢献)」「平和・暴力」「アニマルウェルフェア」の7項目によって、エシカルな企業とそうではない企業を見分けて発表しています。

この事例のユニークなポイントは、市民目線で企業がエシカルかどうかを判断し、発表している点です。実際に商品を手に取る市民の目線で評価された情報は、エシカル商品のブランディングにとっても、エシカル商品を選択したい消費者にとっても有益です。このような独自調査の事例が、ネットやSNSで発信されるようになれば、「本当にエシカルかどうかわからない」という理由で、購入を断念してしまう人が減ってくるのではないでしょうか。

3-2.ユーザーの価値観にあった商品選びを

現在、市場には様々なエシカル・ラベルがあります。それらは本来、商品の特徴を瞬時に判別するためのものだったはずなのですが、認証の種類が増えたことにより、どれが自分の求める価値とマッチしたラベルなのかを見極めることが難しくなっています。「My Label」アプリは、「環境」「社会」「健康」等にまつわる倫理的な20の基準リストの中から、ユーザーが大切にしたいものを選んで登録します。登録後、商品のバーコードを読み取ることで、自分の登録している価値観に合っているかを確認することができる仕組みになっています。

「My Label」のユニークなポイントは、エシカル消費を手軽にしていることです。バーコードを読み取るだけで、自分の価値観に合っている商品なのかをチェックすることができるので、エシカル消費について詳しく知らない人でも感覚的に良い消費を行うことができます。

3-3.ANAが実現するソーシャルグッド商品のプラットフォーム


航空会社のANA(全日本空輸)は、人々の感性や想いを重視して、よりよい社会づくりに役立つ商品や体験・サービスにスポットをあてて「これからの豊かさ」を提案する取り組み「ANA SOCIAL GOODS」を展開しています。ANA SOCIAL GOODSは、人の感性に訴えかける優れたデザインや素材、ストーリーなどに加えて、生産者の想いがあり、社会や環境への配慮もされている商品だけを厳選して、取り扱っています。紹介している商品は、マイル交換特典の「ANAセレクション」や、グループ会社の全日空商事株式会社が運営している「ANA ショッピング A-style」というショッピングサイトで購入することができます。

ANA SOCIAL GOODSの良いところは、生産者の想いやストーリーを紹介し、人々の感性に訴えかけることで「よりよい社会」づくりに役立つ商品を消費者に届けている点です。

4.選ばれるエシカルな企業になるには?

ここまでご紹介してきたエシカル消費の現状や、エシカル消費を加速させる事例を踏まえて、選ばれるエシカルな企業になるためのポイントについてご紹介していきます。

4-1.エシカル・エシカル消費について理解する

選ばれるエシカルな企業になるために、まず取り組むべきポイントは「エシカル」や「エシカル消費」について理解することです。自社の商品やサービスが環境問題や社会問題といったどの分野で、どの程度エシカルと言えるものなのかを判断することができないと、選ばれるエシカルな企業になることはできません。そのため、まずはエシカル・エシカル消費についての概念や事例を把握しましょう。

4-2.企業の取り組みに透明性をもたせる

企業の取り組みに透明性をもたせることは、消費者からの信頼につながります。上記でもご紹介していますが、エシカル消費をしない理由として「本当にエシカルかどうかわからない」という回答が多くあります。エシカルかどうかを消費者に判断してもらうためには、企業の取り組みに透明性をもたせ、それをわかりやすい形で発信する必要があります。企業の取り組みに透明性をもたせることは、「グリーンウォッシュ」や「SDGsウォッシュ」との差別化にもなります。

4-3.三方よし「+αのよし」を意識する

自社商品やサービスを通して、選ばれるエシカルな企業になるためには、売り手、消費者、社会にとってメリットのある「三方よし」+αで「四方よし」を意識することが大事です。この+αとは、例えば「生産者よし」「未来よし」「働き手よし」などを指します。

上記の事例で、ご紹介している「ANA SOCIAL GOODS」は、売り手、消費者、社会にとっての「よし」に加えて、「生産者」「未来」によしがあり、持続可能的にビジネスが回りやすいと言えます。さらに、他社と差別化できる要素にもなりえます。選ばれるエシカルな企業になるためには、四方よしのビジネスモデルの構築は必須になってくるでしょう。

いかがでしたでしょうか。SDGsへの取り組みが求められている昨今において、選ばれるエシカルな企業になることは、企業の成長戦略・競争戦略を考える上でも必須になりそうです。様々な先行事例がある中で、自社ならではの強みや特徴を活かした貧困へのアプローチ方法を考えてみてはいかがでしょうか。

5. エシカル消費を加速する事例をもっと知るには?

本サイトを運営するIDEAS FOR GOOD Business Design Labでは、「Turn Ideas into Actions(アイデアを形に変える)」をコンセプトに、会員の方向けに(登録無料)SDGs・サステナビリティ・CSV・サーキュラーエコノミー関連プロジェクトの企画立案・立上・運営までをサポートしております。IDEAS FOR GOODならではの豊富な国内外の事例を活用し、御社の強みを生かした事業づくりについて考えてみませんか?IDEAS FOR GOODチームとの共創プロジェクトも可能ですので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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