環境負荷や廃棄物削減に働きかけるオランダの人気音楽フェス「DBTL」
DGTLは2013年アムステルダムで始まったエレクトロニック音楽フェスティバルだが、参加者やパートナー企業、行政を巻き込み、環境負荷と廃棄を限りなく抑えた異色のフェスだ。たとえばケータリング会社が、環境負荷の大きなものをフェスティバルに運び込んでいることが分かれば、その企業にこんな風に変えられないか、といったように改善のための働きかけをする。その積み重ねにより、サステナブルなフェスの運営が可能となった。
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DGTLは2013年アムステルダムで始まったエレクトロニック音楽フェスティバルだが、参加者やパートナー企業、行政を巻き込み、環境負荷と廃棄を限りなく抑えた異色のフェスだ。たとえばケータリング会社が、環境負荷の大きなものをフェスティバルに運び込んでいることが分かれば、その企業にこんな風に変えられないか、といったように改善のための働きかけをする。その積み重ねにより、サステナブルなフェスの運営が可能となった。
オランダのスタートアップ企業Circulariseは、企業のサーキュラーエコノミー移行をブロックチェーン技術によって後押しする。たとえば、メーカーがある商品をリサイクルする際、どんな原料からできているかといった情報は機密性が高い場合も多く、入手しづらい。そこで、そういった情報を透明性と匿名性を両立させながら伝えられるよう、ブロックチェーン技術の「ゼロ知識証明」を用いる。
アメリカの都市部では裕福で白人が多い地域ほど多くの木が植わっている一方、社会経済的に恵まれない地域ほど、木の数は少ない傾向にある。樹木の分布状況に違いがあると、社会の不平等を悪化させるという課題を踏まえ、すべての人が木の恩恵を受けられるようにすべく、アメリカン・フォレストは、木の数を可視化する指標「Tree Equity Score」を算出。この指標により、どの場所に木を植えるべきか特定することができる。
「ごみをごみにしない社会」「Zero Waste Design」を掲げる石坂産業は、半世紀前の創業時から建設系の産業廃棄物処理を行い、現在では減量化・再資源化率98%を誇る。近年では工場のある埼玉県入間郡の里山を再生し作り上げた「三富今昔村」も運営する。一般向けの工場見学も受け入れ、どこにどれだけのお金を投資しているから、廃棄物処理にはこれだけのお金がかかるということを広く知ってもらう機会を提供する。
「ナッジ」と「デザイン思考」、そして「EBPM(統計データや数値などの客観的証拠に基づく政策立案)」の3つを掛け合わせ、人間中心のアプローチにより地方自治体から政策を変えていくことを目的に誕生したNPO法人「PolicyGarage」。経済的インセンティブや罰則といった手段を用いるのではなく、意思決定する際の環境をデザインすることで、様々な選択肢を残したまま自発的な行動変容やよりよい選択を促す。
2021年6月に行われたロンドンデザインビエンナーレで、使い捨てプラスチックをテーマにしたインスタレーション「SPOON ARCHAEOLOGY」が開催された。使い捨てプラスチックは、その便利さとデザインの自由さゆえに世界中で使われるようになったが、結果的に大量に廃棄物を出すことに繋がった。制作者は展示を通して、どんなに素晴らしいデザインでも、時に誰も予想しなかった“望ましくない”結果を招く場合があるというメッセージを伝えている。
リジェネラティブ・バイイングは、購買を通じて環境や社会にポジティブな影響を及ぼすこと。環境負荷の高い商品を『買わない』のではなく、逆に『買う』ことで環境や社会をよりよい状況に変えていこうと試みる。LUSHでは、原発事故の被害を受けた福島県・南相馬で育った菜種油を使ったソープ、絶滅危惧種のイヌワシが住める森の再生、渡り鳥のサシバを追った日本の里山再生、すでにリジェネレーションの概念を体現した具体的なプロジェクトを複数展開している。
D2Cグリーンファッション・プラットフォームブランド「BIOLOGIC PHILOSOPHY」は、Z世代を巻き込み、日本の文化や日本人に合ったウェルビーイングを実現するファッション産業を作ることを目指している。ナラティブを大切にし、ステークホルダーと連携しながら本質的なサステナビリティを追求する。第一弾のコレクションは、廃棄を防ぐことを考えた「サーキュラー素材」を使用した製品を発売した。
ポーランドの女子高校生・Krysia Paszkoさんは、新型コロナウイルス流行に伴うロックダウンにより、家庭内暴力の被害が世界的に増加していることを受け、コスメショップのように見えるDV被害者支援のFacebookページ「Rumianki i Bratki(カモミールとパンジーの意)」を立ち上げた。被害者は「肌の調子」や「コスメ」といった暗号を使用し、心理学者と弁護士のボランティアチームにメッセージを送り、助けを求めることができる。
世界最小の二酸化炭素吸収マシン「ひやっしー」。内部には二酸化炭素を吸収するアルカリ性の薬品が入っており、空気を採り入れて二酸化炭素だけを吸収して残りの空気を外へ排出する。そして「ひやっしー」が集めた二酸化炭素を使って、エタノールや軽油を作ろうというのが「そらりん計画」。自動車の燃料としてだけではなく、化石燃料に代わるモノの原料として活用を進めるなど、吸収した二酸化炭素を無駄にしない「積極的二酸化炭素固定」で地球温暖化の抑止に取り組む。