人々をつなげる新たな手段としてメタバースの需要が高まっているが、仮想世界で自分自身にとって都合の良い空間を作り出し、現実世界で起こっている問題に目を背けることにつながっているおそれがある。そこで、フランスではメタバース内に初めてホームレス状態にある登場人物、ウィルを誕生させた。彼はテレビ広告やリアルタイムのイベントに登場し、社会から孤立した人々の代弁者として、仮想世界の中にいる人々にも現実の問題を想起させる役割を担っている。
リサーチャー, Vienna
イギリスの大学院で戦争学、国際関係学を学ぶ。欧州在住フリーライター。EUの政策・規制、経済、産業、政治、環境リサイクル分野での執筆活動および調査に携わっている。趣味は旅行・油絵・書道・犬の飼育・ワイン(飲酒)。