新規事業のアイデアを生み出すときに考えておくべきポイントとは?

新規事業のアイデアを生み出すときに考えておくべきポイントとは?

新規事業のアイデアを考える際に、どんなことを念頭に置けばいいのでしょうか。闇雲にアイデアを出すのではなく、事業が持続可能で、誰からも共感されるようなアイデアを生み出す必要があります。今回は、新規事業に関わるすべての人に伝えたい、事業開発のアイデアを生み出すポイントをご紹介します。

目次

新規事業開発で見落としがちなポイント

1-1 「良い問い」の設定

新規事業を考える際に、「〇〇なユーザー・顧客のニーズに応えるサービスとは?」「費用を抑えて良質なサービス・プロダクトを提供するには?」といったテーマをもとにアイデアを考え出すのが一般的かと思います。ですが、どんな問いを立てるか、どこに問題意識を置くかによって、その答えとなるアイデアのユニークさが変わってきます。

例えば、2019年8月に立教大学で開催された株式会社メンバーズ主催の「大学生CSVビジネスアイデアコンテスト」では、株式会社良品計画は「商品の廃棄量を減らすには?」ではなく、「ゴミで暮らすには?」というシンプルでユニークなテーマを設定することで、学生からとてもクリエイティブなアイデアを引き出しました。

また、パーソナルケアブランドのDoveは「美しい女性とは?」を問い続けています。そこでストックフォトサイトで「Beautiful Woman」と検索するとセクシーな女性が検索結果に多く出てくるのを受けて、力強く独立したイメージの女性たちをより多く検索結果に出るように仕掛けたキャンペーンを行いました。

他にも、最近では新型コロナウィルスの影響で在宅勤務が広く普及したことで、家は消費をする場所、職場は生産する場所、という境界線が薄れつつあります。このように「ウチ」と「ソト」の境界線が曖昧になってくると、「ウチ」と「ソト」がはっきりと分かれていることを前提として作られていた商品は、この変化に対応する必要が出てきます。その代表例が化粧品だと思いますが、たとえば「『ウチ』と『ソト』が曖昧な時代に求められる化粧品とはどのようなものか?」という問いも、思わず考えたくなるようなよい問いではないかと思います。

ユニークな解決策は、ユニークな問いから生まれます。ただ「ニーズを補完する」ためではなく、「課題を受け入れた先にある問い」や、「思わずみんなが解きたくなるようなワクワクする問い」を立てられるかが重要だと言えるでしょう。

1-2 未来志向

事業開発をする際に、自社の強みや、できる範囲のことの延長線で考えがちですが、大切なのは未来のあるべき姿をイメージし、そのために何をするべきか考えるというバックキャスティングの視点。実現したい未来を具体的に考えることで、主体性をもって実行していくことができるのです。

例えば、コロナウィルスによる感染拡大で大きな被害を受けたスペイン・バルセロナでは、「このパンデミックをう風化させない。レガシーとして後世に受け継ぐ」という未来を設定し、いまの市民の不安や悲しみの声を集める掲示板を開設しました。

未来に何が起こるのか、どんな事業が成功するのか、正解がないからこそ未来の姿を捉えることで、その未来と現状のギャップを埋めるアイデアが具体的に生み出されやすくなるのです。

1-3 事業と社員のパーパス

パーパスとは、日本語で「目的」と訳されますが、ビジネスにおいては「何のためにこの会社があり、何のために事業をするのか」といった組織や企業の存在理由・存在意義を指します。ミッションやビジョン、バリューと似たように思われるかもしれませんが、その違いについて解説します。

パーパス:何のために存在するのか、何のために事業を行うのかという存在意義
ミッション:パーパスを達成するために行う物事の内容・戦略
ビジョン:ミッションの見通しや、将来こうありたいという姿
バリュー:上記により生みだされるサービス・プロダクトの価値

企業のパーパスがいま注目されており、ユニリーバでは「Make Sustainable Living Commonplace(サステナビリティを暮らしの“あたりまえ”に)」、ソニーでは「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす。」といったパーパスを掲げています。

事業開発においても同じように、事業のパーパスが設定されていることで、アサインされる社員のベクトルを合わせることができます。ミレニアル世代の社会人を筆頭に、ただ給与や昇進といった条件のためというよりは「どう生きたいのか?」「なぜ〇〇の企業・事業をやりたいのか」ということを考え、納得感のある選択をするようになっています。事業のパーパスに重なる社員が集まることで、より強いチームを作ることができるのです。

ポイントのおさえ方

サステナビリティ ワークショップ

2-1 先行事例の分析

さまざまな切り口で先行事例を見つけ出し、それぞれの分析をすることが大切です。新規事業のアイデアを生み出すために先行事例を見つける切り口を下記に挙げてみました。

  • 業界ごと
  • ベンチマークしている国ごと
  • 解決しようとしている課題ごと
  • 自社の強みとしているサービスごと

それぞれの切り口で見つけた先行事例から、その事業者が「どんな問いを設定し」、「どんな未来を想像しており」、「どんな社会的意義を見出しているのか」を分析してみましょう。その先行事例が人を惹きつける理由が見えてくるはずです。

Business Design Labが提供する無料の検索機能「IDEAS Explorer」では、業界・国・イシュー・ソリューションの複合検索で先行事例を見つけることができますので、ぜひご活用ください。

2-2. 勉強会に参加してみる

企画担当者が一人でもくもくと考えていても、新しい視点や異業種から見た気づきは得られません。新しい市場のトレンドやさまざまな業種を持つ人とのネットワークを元に考え直すのも有効な手段です。新規事業の開発に向け、業界を問わずさまざまな勉強会がオンラインでも行われていますので、気軽に参加できるのではないでしょうか。

また、あえて自分とは全く異なる業界や職種の勉強会に出てみるというのもおすすめです。違う業界や職種の話を聞くととても新鮮ですし、そこで紹介された事例の中には、少し抽象度を上げて考えてみることで、自身の業界や仕事に適用できるエッセンスが含まれている可能性もあります。アイデアは常に掛け合わせから生まれるものなので、掛け合わせる要素の距離が遠ければ遠いほど、それがユニークさにつながります。ぜひ勉強会を積極的に活用してユニークな掛け算の引き出しを増やしましょう。

2-3. 会社でワークショップを企画してみる

新規事業を考えるうえで大切なのが、社内コミュニケーション。企画に参加する人全員が自分の言葉で事業にかける想いを語れるかが鍵を握ります。それを達成するためには、スタッフ1人1人のパーパスを理解しあい、事業とどう重なり合うのかを確認したり、同じベクトルで事業の未来を想像したりする必要があります。

社内でワークショップを開催することで、新規事業への理解が進んだり他チームから思いもよらぬシナジーを得られたりする効果もありますので、検討してみてはいかがでしょうか。

Business Design Labが開催するワークショップって?

いかがでしたでしょうか。IDEAS FOR GOOD Business Design Labでは、CSV事業開発・異業種ネットワーキングに役立つ会員限定のイベントをオンラインで毎月実施しています。さまざまなアイデアを事業開発としてどのように始めたらいいのか分からない、近い志を持った仲間を異業種や同業種で見つけたいという方におすすめです。

  • 世界のサステナビリティの動向トレンドが分かる
  • 毎回テーマごとに異なる専門家によるセッション
  • 異業種の仲間との交流会も実施

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事業・ニーズに合わせた社内ワークショップもご相談受けつけております。お気軽にお問い合わせください。

【参照サイト】大切なのは、良い「問い」。『大学生CSVビジネスアイデアコンテスト』で見えた、答えなき時代に求められる考え方
【参照サイト】デンマーク発の「未来を自ら創造する」デザイン思考。ありたい未来に向けた課題解決を

※本記事の執筆にあたり、Business Design Labが提供する会員限定検索機能IDEAS Explorerを使用しています。

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