Interview
子どもたちの「世界を知る力」を育むために
Yahoo!きっず「世界スイッチ」制作の裏側に迫る
「自分も世の中を変えられるかもしれない」──。そんな想いを子どもたちに届けるべく、LINEヤフー株式会社が展開する「Yahoo!きっず」内で人気の更新型コンテンツ「世界スイッチ」。IDEAS FOR GOOD Business Design Labは、その記事制作・特集企画を通じて、企画初期から運営までを継続的に支援してきました。
今回は、この取り組みの背景やプロジェクトを通じて得られた気づき、そして今後の展望について、LINEヤフー株式会社のご担当者にお話を伺いました。
話者プロフィール:吉田 恒平(LINEヤフー株式会社/Yahoo!きっずプロジェクトマネージャー)
2007年7月Yahoo!ショッピング企画職として入社。出店ストア向け広告の企画・運用リーダーを経て、マーケティング担当として大型セール販促のプロジェクトマネージャー、ふるさと納税や外部広告出稿業務に携わる。2023年からYahoo!きっずの特集記事制作や編成のプロジェクトマネージャーを務める。
Q1. まず、当初の課題について教えてください。
2020年前後から社内で「学校の勉強だけでなく、これからの時代を生き抜くための力が必要ではないか」という議論が活発になりました。そこから「UPDATE 子どもの生き抜く力」というビジョンを掲げ、本格的に取り組みをスタートしました。
Yahoo!きっず内でも性教育や防災といったテーマのコンテンツを増やしてきましたが、まだまだ充実させる余地があると感じていました。特に、子どもたちが「SDGs」などのキーワードに触れる機会が増えている今、社会課題や世界について学べるコンテンツが必要だと考えていました。
※2025年6月時点のビジョンは「ITで自らの人生を豊かに」
Q2. そのような中で、IDEAS FOR GOOD Business Design Labにご相談いただいた理由は何でしたか?
IDEAS FOR GOODは、単に課題を伝えるだけでなく、世界中の斬新な解決策を紹介している点に信頼を感じていました。「生き抜く力をアップデートする」という私たちのビジョンとも親和性が高く、「世界のアイデアを子どもたちに届けたい」という想いにも共感してもらえたことが大きかったです。
実際に提案いただいた事例のセレクションも素晴らしく、特集記事では「どうすれば子どもたちに楽しく伝えられるか」を一緒に考えてくれたことがとてもありがたかったです。
Q3. プロジェクトを進める中で、印象に残っていることはありますか?
IDEAS FOR GOODの記事をそのまま使うのではなく、子ども向けにどう再構成するかを丁寧に議論できたのが印象的でした。たとえば、記事冒頭に要点がすぐわかるまとめを入れたり、難しい用語はわかりやすい例を使って説明したりと、伝わりやすさへの工夫が随所に見られました。
特集記事では、子どもたちの興味を引くテーマや構成を一緒に練り、クイズ形式やストーリー仕立てのような工夫を取り入れたことで、「楽しく学ぶ」体験を届けられたと思います。
Q4. これまでの取り組みで、どのような成果が見えてきていますか?
読者である子どもたちからは「世界にこんなことがあるなんて知らなかった」「もっと知りたくなった」といった反応が届いています。好奇心を刺激し、世界への興味を育むコンテンツとしてしっかり機能していると感じます。
アクセス数も安定して伸びており、世界スイッチはYahoo!きっず内で唯一の毎週更新型コンテンツとして、多くの子どもたちに定期的に読まれています。
Q5. 今後の展望について教えてください。
世界スイッチを通じて、世界の広さや多様性をより多くの子どもたちに伝えていきたいです。そして、自分の知らない世界へ一歩踏み出すきっかけとなり、「自分も何かできるかも」と思えるような体験を届けたいと思っています。
将来的には、教育現場や他企業とのコラボレーションも視野に入れ、さらに広がりのある取り組みにしていきたいですね。
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