【2020年最新版】サステナブルな事業開発に役立つVR・ARの活用事例

【2020年最新版】サステナブルな事業開発に役立つVR・ARの活用事例

4G(LTE)に代わる次世代の通信技術、5G(第5世代移動通信システム)。日本では2020年から5Gの商用化が始まりました。高速大容量通信が可能になると、VR・AR技術の活用がますます本格化します。今回、VR・AR技術をうまく活用し、ソーシャルグッドな事業開発をしている海外の事例をご紹介し、サステナブルな事業つくりにVR・AR技術を活用するメリットをご紹介します。

目次

1. コロナ禍で求められるリモートツールの楽しみ方。事業開発で参考にできるVR/AR技術の活用事例とは?

2020年は新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るっています。3密(密閉空間、密集場所、密接場面)を避けるためにソーシャルディスタンスを取らなければならなくなり、私たちの暮らしは大きく変化しました。

職場や学校では在宅での勤務や学習が推進され、プライベートでも実際に会ってコーヒー片手に語り合うことができなくなり、人との対面によるコミュニケーション機会は大きく減りました。

一方で、オンライン上で世界中の美術館を訪ねたり、zoomを使った飲み会が開催されたりと、オンラインの新しい可能性も広がっています。

ヘッドセットを装着することで360度パノラマ映像による仮想空間を体験できるVR技術や、現実空間上に仮想の視覚情報を重ねて映し出すことで、現実世界を拡張するAR技術は、コロナ禍によって失われてしまったコミュニケーションを補完・増強したり、またコロナ禍をきっかけとしたテクノロジーの新しい使い方を提案したりしています。

今回は、新型コロナウイルスが発生する以前からVR・AR技術をうまく活用し、事業開発をしている海外の事例をご紹介します。

2. 海外の活用事例

2-1 玩具を使い、遊びながら学習

アメリカのSeedling社は、AR技術を使って遊びながら学ぶことができる世界初の知育テディベア「Parker」を開発しました。子供たちはスマートフォンやタブレットでアプリをダウンロードし、「Parker」と拡張現実の世界を楽しむことができます。「Parker」とともに、子供たちはお医者さんごっこを通して基礎的な生物学を学び、デジタルの読み書き能力を養い、拡張現実の魅力を探求します。

2-2「触れて」鑑賞できる美術館

プラハ国立美術館が開発したHaptic Feedback Gloves(手袋)とVR技術を組み合わせると、目の不自由な人が世界の偉大な作品を”触れて見る”ことができます。作品は3Dでバーチャル空間に作り出され、振動装置が組み込まれた手袋が、手の圧力を感じる感覚器官を刺激することで、使用者に触れているような感覚を伝えるシステムです。

2-3 消滅の危機にある言語を学習

AR技術を用いたマルチ言語学習アプリ「Drops」は、言語消滅の問題を身近に感じさせ、楽しく学ぶきっかけを与えてくれます。イラストとともに出てくる単語をスワイプし、「知っている単語」と「知らない単語」に分けていくと、「知らない単語」がカメラを通して見た現実世界に表示されます。ゲーム感覚で楽しく言語を学ぶことができます。

2-4 見ているアイテムの背景を解説

ARスマートグラスは、ユーザーが見ているアイテムを分析し、製造業者やレストランにより提供されたデータまたは類似のレシピに基づいて、自動で栄養情報を引き出してくれます。ジェスチャー認識により、ユーザー個人の食事を記録したり、アレルギー情報を基に警告を発したりする機能も備わっています。偏食や過剰なカロリー摂取、食品添加物などの問題を抱える現代において、健康な生活を送る手助けとなります。

2-5 仮想空間を旅しながらの寄付

Virtual Villageは、ユーザーが360度動画でアフリカの村を歩きながら、学校や住民の家などを訪ねて人々の生活の現状を知り、教育や医療、農業などのテーマに対してその場で寄付ができるというサービスです。ユーザーは自身の寄付行為がコミュニティに与える影響を仮想空間の中で目の当たりにできます。寄付をするのは仮想世界の中ですが、そのインパクトは実際の現実世界に反映されるというアイデアです。

3. VR/AR技術の活用事例のメリット

3章では、これまで見てきた事例をもとに、サステナブルな事業開発を進める際に企業がVR・AR技術を活用するメリットを整理します。

3-1 インクルーシブネスの促進

VR・AR技術は、障がいを持った方や病院にいる方に対してなど、よりインクルーシブにサービスを提供できる可能性をもたらします。上記で挙げた、目の不自由な方が美術品を見るという事例以外にも、聴覚障害者が舞台鑑賞を楽しんだり病院の患者さんがベッドの上から旅をしたりする事例があります。VR・AR技術の進展とともに、よりインクルーシブな社会が促進されます。企業側にとってはテクノロジーを使うことでこれまでサービスの対象外だと考えられていた方々に対してもサービス提供ができるようになります。

3-2 想像力の補完

VR・AR技術を使えば、時間も空間も超えることができます。過去にタイムスリップしたり、歴史上の出来事を体験したり、未来の地球温暖化をシミレーションしたりすることで、自分が決して経験することのない過去や遠い未来を想像しやすくしてくれます。また、空間を超え、実際に赴くことのできない地球の裏側の人々の生活を視覚的にリアルに体験することも可能です。さらに、上記のARスマートグラスのように、目の前の商品が、どこで・誰によって・どうやって作られて・どのように流通してきたのかを可視化してくれるアイテムもあります。商品の背景やトレーサビリティなど、あまり表に出ず人が想像しきれない部分を明らかにすることで、企業の信頼性が高まり、消費者が商品に対して安心感を抱きやすくなります。

3-3 緊急時のアクセシビリティ確保

今回、新型コロナウイルスが蔓延したことで、多くの国で人の移動が制限されました。仕事や学習、遊びなどをすべて家でやることが求められた人も多いかと思います。今回のコロナ禍だけではなく、今後も非常事態が発生し、行動が制約される可能性は大いにあります。そんな状況下では、場所を問わないVR・AR技術を用いたサービスが私たちの生活を豊かなものにしてくれます。上記であげたVR・AR技術を用いた学習や、仮想空間での同僚とのミーティング、VR技術を用いた結婚式など、様々なサービスが生まれています。もちろん、対面で人と会ったり、自分の足で現地に行ったりしたほうが良い場面も多々あります。しかし、それが不可能である時、企業として新しいビシネスチャンスを考える上で、VR・AR技術は欠かせないものとなるでしょう。

Business Design Labが開催するワークショップって?

いかがでしたでしょうか。VR元年と言われる2016年から4年が経った今。コロナ禍の影響や5Gの商用化の開始という追い風もあり、VR・AR技術を用いたプロダクトやサービスは今後ますます成長が見込まれる分野です。自社ならではの強みを活かしたVR・AR技術の活用したサステナブルな事業について考えてみませんか?

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【参照サイト】VR /AR /MRとは・意味
【参照サイト】【まとめ】変革を促すリアリティ。VR・ARで社会をよくするアイデア7選

※本記事の執筆にあたり、Business Design Labが提供する会員限定検索機能IDEAS Explorerを使用しています。

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