甲殻類の外骨格の主成分である天然物「キチン」。食品の増粘剤や安定剤、抗菌食品の包装など、多様なものに使用される。しかし、現在キチンの抽出方法ではコストがかかり、大量のエネルギーを消費するうえに、産業廃水として排出されうる副産物を生成する。シンガポールの大学の研究チームが開発したのが、甲殻類の廃棄物と果物のゴミを自然発酵させるプロセスを使ってキチンを抽出する方法だ。より持続可能で環境にやさしいプロセスで、高品質のキチンを生成することができる。
リサーチャー, Vienna
イギリスの大学院で戦争学、国際関係学を学ぶ。欧州在住フリーライター。EUの政策・規制、経済、産業、政治、環境リサイクル分野での執筆活動および調査に携わっている。趣味は旅行・油絵・書道・犬の飼育・ワイン(飲酒)。