ドイツの養護施設Benrath Senior Center in Düsseldorfは、勝手に施設から出てバスに乗って自宅や家族の所に帰ろうとして行方不明になるアルツハイマー病患者の対応に悩んでいた。そこで患者が遠くまで行ってバス停を探さずにすむように、施設近くに偽物のバス停の看板を立てた。偽のバス停は、患者の気をなだめる効果を発揮し、バスを待つ間、自分がどうしてバスに乗ろうとしたかを忘れてしまう所にスタッフが迎えに来る。システムの効果は絶大で、ヨーロッパ中の多くの養護施設が偽のバス停を立てている。