アイデンティティの模索、大人たちへの反抗。そのエネルギーは物の破壊というかたちを取ることも。イタリアの交通機関COTRAL社のバスは、落書きや破壊・盗難などの対応費用に年間約2.6億円を要している。ただ「やめなさい」というのは逆効果であると感じ、同社のバスのうち40台を、“スクールバス風”の黄色に塗り、「このバスへの破壊行為を止めるには、あなたが成長することが必要」とメッセージを車体に大きく描いた。破壊行為に羞恥心を感じさせる狙いだ。
リサーチャー, Vienna
イギリスの大学院で戦争学、国際関係学を学ぶ。欧州在住フリーライター。EUの政策・規制、経済、産業、政治、環境リサイクル分野での執筆活動および調査に携わっている。趣味は旅行・油絵・書道・犬の飼育・ワイン(飲酒)。